9月11日に第2子となる娘が生まれました。名前は「茅」(かや)と名付けました。「茅」という字は「ススキ」などの植物の総称なのですが、それらには「活力」、「生命力」という花言葉があるそうです。9月生まれの娘に相応しい植物であり、「活き活きと生きて欲しい」という願いにぴったりということで、この名前をプレゼントさせてもらいました。
長女は「花」という名前ですが、今年で4歳になりました。念願の妹が生まれてきたことで〈お姉ちゃん〉をがんばるようになりました。「花はもうお姉ちゃんだから」という台詞とともに、色々なことにチャレンジしている姿がとても微笑ましいです。
長女が生まれたときは、何もかもが初事でした。いろんなことに神経質になり、ああでもない、こうでもないと、ちょっとしたことにも四苦八苦していた覚えがあります。2人目となると、やはり余裕があるのか、あのときのような感覚があまり起こってきません。ましてや、いつの間にか「上の子は〇〇だったけど、この子は△△だね」と姉妹を比べていました。
大谷専修学院のときに、先生から聞いた「【慣れ】というのは、感覚が麻痺しているということです」ということばが思い起こされました。私は長女を育てる中で、すっかり自分のことを育児経験者だと思いこんでいたのです。しかし、〈中村 茅〉という子どもを育てるのは今回が初めてのはずです。経験するがゆえに自らの感覚が麻痺していたのだと痛感いたしました。
「仏法を聞くということは生活の中での肌感覚・感性が磨かれ、敏感になること」とある先生に教えていただきました。本来あったはずのものを失ってからしか気づけない残念な自分の姿を、生まれたばかりの娘から教えてもらいました。
『Network9(2024年1月号)より引用』中村 晃(茨城1組 妙安寺)