「共に」

 4 年前、私は大学卒業と同時に練馬和光保育園に入職しました。これから、今の私の生きていく上での軸を形成した言葉を2 つお話しします。入職した当時、浄土真宗の勉強会に参加させていただき、最後の座談会で「これからは園児たち…

「子どもとともに育つ」

 私が勤めているルンビニ幼稚園は、テレビでも紹介されている小江戸川越の近くに位置しています。春になると近くの川沿いの桜が見事に咲きほこり、通勤時の楽しみでもあります。  私事ですが、昨年、育児休暇を終えて幼稚園の現場に復…

「うそ」

 「オオカミ少年」(イソップ寓話)はなぜウソをついたのだろうか?ふと、そんなことを思い、子どもたちのウソについて考えてみました。ウソにはいくつかの種類があります。「空想や妄想の世界に入ってつくウソ」「怒られないためにつく…

「一人から始まる子ども会」

 お預かりしているお寺では、毎週日曜日の午前9時より、近所の子どもたちがお参りできる「日曜礼拝」を開いている。近頃の子どもたちは習い事などで忙しいらしく、一人も来ないということも往々にしてあるのだが、子ども会を始めた当初…

「言葉のすれ違い」

 最近、ちょっとしたことでイライラしてしまう…。家族との言い合いもしばしば。そして、疲弊していく。なぜかと考えると、自分の思った通りにいかないことに最大の原因がある。時間がたって、冷静になれば、申し訳ないという気持ちにな…

「お念仏の声」

 2024年1月1日16時10分、マグニチュード7.6・最大震度7の巨大地震が石川県能登半島に発生した。説明に及ばず被害は甚大であり、1カ月経った今もなお復旧の手が入れられない程の地域もあるとのことである。私たち大谷派寺…

「感覚の回復」

 9月11日に第2子となる娘が生まれました。名前は「茅」(かや)と名付けました。「茅」という字は「ススキ」などの植物の総称なのですが、それらには「活力」、「生命力」という花言葉があるそうです。9月生まれの娘に相応しい植物…

真宗の終活

 最近「終活」の話を聞く機会を頂きました。自分について考えると人生の終焉を見つめることは思いの外簡単な事ではなく、むしろ避けて通りたい。一方で、生きる意味を見つめ今を大切に歩むことは、機会を待っていては中々出来ることでは…

「〈真宗〉は第一次産業」

 西田眞(しん)因(いん)先生が言われた言葉が印象に残っている。それは「〈真宗〉は第一次産業の宗教である」というものだった。先生らしい独特の表現だ。第一次産業とは米を作るなど、生産業を指す言葉だ。そのように常に何かを生み…

「記号接地問題」

 ある研修会で、慶応義塾大学環境情報学部の教授で、言語認知発達や言語心理学などを専門に研究されている今井むつみ氏より、「生きた知識とは何か?」をキーワードにお話をいただいた。  初めに、私たち人間が「言葉」があることによ…