眠りと憶念[おくねん]

猫は一日に18時間くらい寝るそうです。いつもうらやましいなぁと思いながら、寝姿を眺めています。人間は、ひとによって睡眠時間はまちまちです。7時間以上寝ないと、短命になるとか、寝過ぎてもいけないとか、いろいろにいわれていま…

「普通」とは

テレビや新聞では「親殺し」「子殺し」「モラル危機」にともなう「崩壊」のニュースがあふれ、娑婆世間に生きる私たちを切なく重苦しくしている。マスコミは事件のたびに現場付近の住民にマイクを向けている。 その答えの多くは「普通の…

心に残った葬儀

朝、ご門徒の娘さんから電話があった。「母が今朝亡くなりました」と。入院されていることは聞いていたが、まさか、そんなに具合が悪かったとは思ってもいなかった。ご主人の葬儀の後、住まいの近くでお墓を探されていて、たまたまうちを…

心に残る法事

法事でお勤めをした後、通常は法話をします。それは大人を対象にした話なので、いつも一緒に参列しているお子さんが退屈そうにしていることに心苦しいものがありました。お勤めが終わり少しの沈黙があると、たいてい小さな子の「もうおわ…

向こうからの眼差し

仏教は偶像崇拝ではないか。イスラム教からの批判です。なるほど、仏像(絵像、木像)を本尊として礼拝しているのですから、当然の批判だと思います。 でも、この頃思うのです。偶像崇拝でない仏教において、敢えて仏像を本尊と仰ぐとこ…

お経

「お経」の「経」の文字は「たていと(経糸)」と読む。経糸と緯糸(よこいと)と言えば織物のことである。人生を一枚の織物にイメージして、この文字を当てたのかは定かではないが、なるほどと思わされる部分もある。 京都の西陣は織物…

Kさんのこと

昨年3月17日、突然Kさんから電話をいただきました。ちょっと相談があるから、来てほしいというのです。 いつもどおりの元気な声音.なので、「いまご自宅ですか、お店ですか」と聞けば、「病院からなんですよ」との答えに、一瞬とま…