「お念仏の声」

 2024年1月1日16時10分、マグニチュード7.6・最大震度7の巨大地震が石川県能登半島に発生した。説明に及ばず被害は甚大であり、1カ月経った今もなお復旧の手が入れられない程の地域もあるとのことである。私たち大谷派寺…

「感覚の回復」

 9月11日に第2子となる娘が生まれました。名前は「茅」(かや)と名付けました。「茅」という字は「ススキ」などの植物の総称なのですが、それらには「活力」、「生命力」という花言葉があるそうです。9月生まれの娘に相応しい植物…

真宗の終活

 最近「終活」の話を聞く機会を頂きました。自分について考えると人生の終焉を見つめることは思いの外簡単な事ではなく、むしろ避けて通りたい。一方で、生きる意味を見つめ今を大切に歩むことは、機会を待っていては中々出来ることでは…

「〈真宗〉は第一次産業」

 西田眞(しん)因(いん)先生が言われた言葉が印象に残っている。それは「〈真宗〉は第一次産業の宗教である」というものだった。先生らしい独特の表現だ。第一次産業とは米を作るなど、生産業を指す言葉だ。そのように常に何かを生み…

「記号接地問題」

 ある研修会で、慶応義塾大学環境情報学部の教授で、言語認知発達や言語心理学などを専門に研究されている今井むつみ氏より、「生きた知識とは何か?」をキーワードにお話をいただいた。  初めに、私たち人間が「言葉」があることによ…

「何を以って僧侶なのか」

 この言葉は特別講義にて曹洞宗・恐山菩提寺院代である、南直哉先生が講義中にふと口にされた言葉です。「何を以って僧侶なのか」と。この言葉を聞いたとき私はいつ僧侶になったのだろうかと思い起こしました。  私は母方の実家が寺で…